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[U18選手権]攻守にわたって存在感!INAC神戸レオンチーナ、DF森結愛がチームの勝利に貢献する

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)
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2025年1月6日(月)
第28回全日本U-18女子サッカー選手権大会 準決勝
INAC神戸レオンチーナ 1-0 マイナビ仙台レディースユース
得点:[INAC]衣川杏樹(31分)




第28回全日本U-18女子サッカー選手権は1月6日、J-Green堺で準決勝2試合を行った。第1試合ではINAC神戸レオンチーナ(関西/兵庫1)とマイナビ仙台レディースユース(東北/宮城)が対戦。31分にMF衣川杏樹(高2)が挙げた先制点を守り切ったINAC神戸が1-0で勝ち、決勝へ駒を進めた(試合は45分ハーフ)。

INAC神戸は前半、良い守備から主導権を握って試合を進め、31分にMF衣川杏樹(高2)の先制点が生まれる。この展開を攻守において牽引したのが、センターバックの一角として先発した森結愛である(高1)。

森は、WEリーグにも出場する元U-17日本女子代表のFW津田愛乃音(高2)とマッチアップ。9分には、左サイド深い位置に侵入した津田に対し、ペナルティエリア外に飛び出してボールを奪取。その後も、山嶋日花(高3)、金月夏萌(高2)らDFラインの選手と協力しながら、津田を徹底的にマークした。

「最初から10番の選手(津田)を警戒して、自分が抑えるという強い気持ちでした。前の選手が先制点をとってくれたので、すごくいい立ち上がりになったと思います。(津田とのマッチアップは)思ったより自分が有利に試合を進められました。思い通りにボールを奪えたり、前を向かせないようにすることが出来てすごく良かった。いい感じでした」と、森は手応えを口にする。

相手のエースを封じ込め、主導権を引き寄せたINAC神戸は、森が最終ラインから長短のパスを使い分け、ビルドアップで中心的な役割を担った。矢のようなサイドチェンジパスに加え、中盤に顔を出してくる選手の動きも見逃さない。

「(ピッチが)スリッピーだったので、ゴロのパスを出すことを意識していました。日頃からそういう声かけというか、”ここで持ったらここに動き出して”というのは話しています」。森はパスの受け手との息の合ったプレーで、攻撃にリズムを生み出した。

後半は、DF菅原千嘉(高3)、MF菊地花奈(高2)らを投入してきたマイナビ仙台に押し込まれる時間が増えていく。ゴール前へロングボールを放り込まれる場面も多かったが、森らDF陣が落ち着いてはね返す。

それでも78分には決定機を作られる。中央右寄りで縦パスを受けた津田がドリブルでペナルティエリアへ侵入してシュートを放つが、GK花村夕莉(高2)のセーブで事なきを得た。苦しかった後半45分間も無失点で耐え抜いた。

9分には相手に背負われた状態からボールを奪い取った。 9分には相手に背負われた状態からボールを奪い取った。

森は今シーズン、INAC神戸テゾーロからレオンチーナに昇格した高校1年生。U-18女子サッカーリーグ関西では15試合に出場(11試合にスタメン)。経験を積み重ねてきた。今大会は決勝を含め、3試合に先発フル出場するなど、主力としてチームに欠かせない選手に成長した。

今大会では守備に手応えを感じているという。「今まではトップに背負われた状態だと、あまり守備ができなかったんですけど、それができるようになったなって思います」と、苦手だったプレーを着実に向上させてきた。その守備力は、この試合での無失点にも大きく貢献している。

一方、森が自信を持っているのは、パスの技術だ。「自分は前につけるパスが得意なので、そこをもっと伸ばしていきたいと思います」。この試合では得点に絡むことはなかったものの、的確な判断と精度の高いパスが土台となり、チームの攻撃にリズムをもたらした。

攻守に貢献し、チームを決勝へ導いた森。手応えをつかんだ守備力と、磨きをかけるパスの技術で、さらなる成長が期待される。日テレ・東京ヴェルディメニーナとの決勝は悔しい結果に終わったが、この経験を糧に、さらなる飛躍を誓う。

攻守に貢献し、チームを決勝へ導いた森結愛。手応えを掴んだ守備力と、磨きをかけるパスの技術で、さらなる成長が期待される。決勝の日テレ・東京ヴェルディメニーナ戦は悔しい結果に終わったが、この経験を糧に、飛躍を誓う。

得意のロングフィードで攻撃の起点になった。 得意のロングフィードで攻撃の起点になった。