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[皇后杯]1回戦|「練習通り」のシュート、船木の決勝点で仙台大が初戦突破

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

仙台大学に皇后杯初勝利をもたらす、値千金のゴールだった。

延長前半に須永愛海のゴールで先制するものの、追いつかれて迎えた延長後半12分。左サイドで船木里奈がボールを受ける。対面のDFをかわして視界が開けたその先にゴールが見えた。迷うことなく左足を振り抜くと、ボールは藤枝順心GK福田まいの頭上を越え、ゴール右隅に飛び込んだ。

アシストした須永とがっちり抱き合うと、「絶対にみんなのところにいこうと思っていた」と、バックスタンドで声援を送り続けていたチームメイトのもとに駆け寄った。

前半は福田ゆいを中心にポゼッションする順心が押し気味に試合を進める。そこからのロングボールを最終ラインがはね返しながら援護を待った。順心が決定機を幾度も外したことにも救われた。

仙台大の反撃は右サイド、須永の力強いドリブルが中心。船木が待つ、左にはなかなかチャンスが巡ってこない。前半40分には須永の折り返しに船木が走り込むが、わずかに間に合わない。後半、立て続けのCKのチャンスを迎えるが、船木がけったボールはゴールを割ることはできない。延長後半にはスペース出されたボールに船木が走り込むが、ペナルティエリアから飛び出してきたGK福田に阻まれる。

順心GK福田はここまで、スペースに出されたボールにはしっかりと対応している。決勝点の場面でもクロスを入れてくると予想していたのかもしれない。一方、ここまでシュートゼロの船木は、福田が前にポジションを取っていることを見逃さなかった。

「やりきった感がなかったので、ボールがきたら決めようと思っていました。練習していた角度だし、練習通りのボール。先輩のGKが"(GKは)ここが苦手”とか、”GKはここが嫌だから狙ったほうがいいよ"と教えてくれました。GKが前に出ていたし、あとは決めるだけ。練習の成果が自然に出ていたんだと思います」(船木)。

ドラマティックな決勝点の影には、2年生GK越後希波と積み重ねた自主練があったという。

「パンチ力がある選手だが、パスを選択することが多かった。最近は、自分で仕掛けてシュートを打つことを出せるようになってきた」と、仙台育英時代はセンターバックだった船木をサイドにコンバートした黒澤尚監督も成長を認める。

「高校まではCBで大学からサイドで使ってもらった。サイドハーフになって点に絡むような選手にくろさん(黒澤監督)がしてくれた。練習して毎回点にからんでいこうという気持ちでやっています」と意気込みを語る船木。次の2回戦、愛媛FCレディース戦でも彼女のゴールにからむプレーに期待したい。