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[ヤングサッカーフェスティバル]「もっと上を目指したい」、塚本夏希(常葉橘)が左サイドで輝く

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

3月12日、草薙総合運動場陸上競技場で行われた第32回ヤングサッカーフェスティバル。女子の部は静岡県女子高校選抜と東京都女子高校選抜が対戦。静岡県選抜が前半3点を奪って折り返すと、後半は東京都選抜が反撃。2点を奪ったが及ばず、静岡県選抜が3−2で逃げ切った。

序盤は東京都選抜が主導権をにぎる。だがセットプレーなどから作ったチャンスを決め切れず、また静岡県選抜も集中して守った。そして数少ない反撃の機会を確実にフィニッシュへつなげていく。前半13分には山田ひかり(常葉橘)が意表をついた左足シュート。GKがボールの軌道を見送るしかないコースに飛んだが、クロスバーにはじかれる。こぼれ球に反応した後藤真歩(常葉橘)がダイビングヘッドを試みるが、GK和氣ななみ(飛鳥)の好セーブに阻まれる。

試合が動いたのは同21分。「先制点を取ったらまた流れが変わると思っていた」という塚本夏希常葉橘)が左サイドから折り返すと、これがDFのオウンゴールを誘った。同24分には右サイドを突いた後藤のクロスを三輪玲奈(磐田東)が頭で押し込み追加点。さらにその3分後にはコーナーキックのこぼれ球を塚本が豪快に左足でけり込んだ。

先制点をお膳立てし3点目のゴールを奪った塚本は、「チャンスメイクしたいというのもあったし、自分でも点を取りたかった」と話す。ドリブルで対峙するDFを翻弄するだけでなく、味方を活かす判断力も兼ね備える。前半26分には、ドリブルでDFを引きつけると、タイミングよく裏へ飛び出した三輪へスルーパス。これが決定機となり、シュートはGKに防がれたものの、その後のコーナーキックが塚本の得点につながった。

スタンドからもどよめきが起こったのは後半3分のプレーだ。左サイドでボールを呼び込むと、ファーストタッチでボールを前に押し出し、マークするDFを置き去りにしてミドルシュート。GKにキャッチされたものの、「相手との駆け引き、テクニックを使ったドリブル」という自身の持ち味を試合を通じて発揮した。

昨年はインターハイ、選手権ともに予選敗退する悔しさを味わった。選手権予選では県予選準決勝で磐田東に敗れ、選手権の連続出場記録は「9」で途切らせてしまった。その翌週に行われた皇后杯1回戦では益城ルネサンス熊本FCと対戦。二度に渡ってリードを奪ったものの、延長後半終了間際に決勝点を奪われ逆転負け。二週続けて敗退することが選手にとって、どれほどの落胆だったのか、筆者には想像すらできない。

「去年は全部悔しい思いをした。今年はその悔しさをバネに絶対全国に行って、みんなで優勝したい」。来たるシーズンへの決意を語る塚本は、チームに戻ってからの目標も明確だ。「ひとりで突破したり、テクニックもつけて、もっと上を目指したい」。すべては全国の舞台で昨年の雪辱を果たすために。