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[チャレンジリーグ]第1節|十文字の司令塔からVENTUSの10番へ、飛躍誓うMF源間葉月が先制弾

トピックス

1ゴール1アシスト。源間葉月は2ゴールに絡む活躍でFC十文字VENTUSを3−1の勝利に導いた。試合が動いたのは30分、右サイドでボールを持った源間が思い切りよく左足を振り抜く。向かい風に負けじと勢いよくけられたボールは枠を越えていくかと思われたが、ゴール右隅の絶妙な位置に吸い込まれていった。

「先週はたくさん外したし、(試合の)流れも悪かった。迷ったらまず振り抜こうと思っていました。ロングシュートが得意なので1回振り抜いて入ればいいなという感じで打った。(向かい風だったが)高3のインターハイでもああいう形で決めていたので、風はあまり考えずに打ってみようと思いました」(源間)。

会心の一撃は、同カードで行われた9日の試合での悔しさを晴らすゴールでもあった。1−0リードで迎えた64分にPKを獲得。キッカーの源間が狙いすまして放ったボールは、常盤木GK今井佑香にはじかれ枠の外へ。その後も立て続けに決定機を迎えながら、ゴールを決めることができなかった。その相手にきっちりと借りを返した。

さらに2−1で迎えた62分には、FW中原さやかのゴールを演出する。「いい形でサイドバックがボールを持って、いいところに出してくれた。前向きでもらって、ドリブルで運んでシュートをイメージしていたんですけど、その前にいい動き出しをした」中原に合わせる浮き玉のパス。DFもクリアを試みたが、その背後で受けた中原がGKとの1対1から冷静にゴールネットを揺らした。

相手のミスに助けられた部分もあったが、「イメージ通りに出せた」と源間は振り返る。「自分たちのチームは足もとにもらう人が多い。(中原は)裏に抜けて相手を引っ張ってくれる。高校の時からやりやすいです」という中原との息もぴったりだ。

★★★

源間の武器は左足から繰り出される正確なキック。十文字高校時代は鈴木紗理(慶應義塾大学)とボランチのコンビを組み、長短織り交ぜた正確なパスで味方を操っていた。このダブルボランチは十文字の心臓であり、全国制覇するには欠かせないものだった。

鈴木とのコンビを解消した今シーズンからはVENTUSの10番を背負う。トップチームから下部組織まで同じコンセプトでプレーする十文字のサッカーを熟知し、それを新たに加入した仲間に伝える役割も担う。さらに足もとで受ける選手が多いチームにあって、ロングシュートやサイドチェンジなど、遠くを見ることができる彼女の存在は十文字のサッカーを表現するには不可欠だ。

そんな彼女が目標とするのは、攻守においてチームに貢献できるボランチだ。

「攻撃では得点を取れるボランチを目指しています。高校時代は村上(真帆)、松本(茉奈加)が点を取ってくれるからパスしてればよかった。今は自分が決めて勝つことを考えながらプレーしています」と意気込みを語る。前述のコメントにもある通り、中原へアシストした場面でもシュートの選択肢が最初にあったことがわかる。この2試合でもっとも多くのシュートを放ったのも源間だ。

一方、”昔から苦手”だという守備については昨シーズン、十文字高校として取り組んだことが選手権優勝という結果につながった。「そこをもっと直していきたい」と貪欲に自身の課題と向き合っている。守備力の向上と、攻撃力のバージョンアップ。このふたつの目標を成し遂げ、これからも十文字の屋台骨を支える。