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[三重県高校総体]DFとの駆け引きに優れるテクニシャン、小屋敷真琴の2ゴールで三重が9連覇

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

三重県高校総体は28日、三重交通Gスポーツの杜鈴鹿(鈴鹿スポーツガーデン)で決勝を開催。1−1のタイスコアで折り返した後半に3点を奪った三重が四日市西を4−1で下し、9年連続9度目の優勝を飾った。

三重は前線の選手同士の連携とサイドアタックで主導権を握ると前半2分、右サイドから藤山眞子が放ったクロスに走り込んだ小屋敷真琴がダイレクトで合わせて先制する。しかし、15分にはGK安藤愛紗がペナルティエリア外でボールに触り、ハンドの判定でFKを与えてしまう。このFKから舟山陽名にゴールを決められ、試合は振り出しとなった。

「相手がブロックを形成してゴールを固めても、もう一回ボールを散らして相手を引きずり出すことでスペースを作り出そうと話した」(田中伸弥監督)。前半だけでシュートは17本。チャンスは作れていた。あとは決めるだけだったが、焦りからロングボールが多くなり、伊坂南美を中心とした四日市西の最終ラインに対処されていた。

田中監督のアドバイスを得て、もういちど自分たちのスタイルに立ち返った三重。しっかりとボールを動かすことで攻撃にリズムが生まれる。両サイドバックやボランチも攻撃に関われるようになり、ゴールへの道筋がひらけてきた。

待望の勝ち越し点が生まれたのは後半10分、「怪我して出られない人とか、ミスしてしまったGKのために絶対点を決めたかった。細かいパスでつないで、中でもらって点を決めようと思っていました」という小屋敷が中央で加藤未来からのパスをフリーで受け、イメージ通りのゴールをあげる。その4分後には、GKの背後を突くパスで加藤のゴールをお膳立て。さらに藤山がダメ押しの4点目を決めた。

「もともとシュートを決めるというより、ドリブルでチャンスメイクする選手。今日は非常に頑張っていた」と、先制点と勝ち越しゴールでチームを勝利に導いた小屋敷について、田中監督も手放しで褒め称える。

小屋敷、藤山、松田の3人が自由にポジションを入れ替えながらゴールに迫っていくプレーは、今年の三重の攻撃の目玉だ。そのなかで足もとの技術に優れる小屋敷は、得意のドリブルで相手を翻弄。ボールを持った時のプレーには目を見張るものがあるが、それだけには留まらない。

「松田岬が落ちたら自分が上がって、つるべの動きを意識しながら真ん中でうろちょろするように頑張ってます」と、オフザボールの動きにも注意を払う。さらには、「タイミングを見計らって抜け出したら足が遅くてもフリーになれる。それが楽しい」と、相手の裏をかくことを常に意識してプレーする。

DFとの駆け引きに喜びを見出す小屋敷だが、サッカーは高校卒業までと決めている。「だからこの1年で悔いが残らないように」と、3年間の思いをぶつける覚悟で全国出場のかかった東海大会に臨む。