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[選手権東北大会]専大北上、”初戦の難しさ”乗り越え準決勝へ

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[2019.10.18 選手権東北大会2回戦 専大北上 1-0 酒田南]

第28回全日本高校女子サッカー選手権東北大会は18日、松島フットボールセンターで2回戦4試合が行われた。4年連続4回目の出場を目指す専大北上(岩手①)は、1回戦で尚志(福島②)をPKの末に下した酒田南(山形①)と対戦。1-0で勝利を収め、準決勝に駒を進めた。

試合が動いたのは0-0で折り返した後半10分、コーナーキックの流れから阿部沙梨菜(2年)がクロス。佐々木玲樺(3年)が頭で合わせたシュートはクロスバーを叩くが、こぼれ球を伊藤心愛(2年)が押し込む。この先制点が決勝点となった。

★★★

前日にPK戦で勝利して勢いに乗る酒田南に対して、専大北上はこの日が初戦。意図したプレーをピッチで表現する相手とは対照的に、リズムが生まれない。前半のシュートはわずか1本に終わっている。

佐藤徳信監督は大会初戦の難しさを感じていたという。

「うちは視野が狭くて、ボールを持っても近くしか見ていなかった。見てないからワンタッチプレーもできない。一回仕掛けてもダメだったら(サイドを)変えて薄いところに運ぶようなことができればもっスムーズにいけたが、みんな(視野が)狭くなっていた」

「全体的にいつもより視野が狭かった。自分たちには辛い選択をしてしまって、いい形で守備も攻撃もできなかったです」。キャプテンの佐々木も同様のことを述べている。

ふたりが言う通り、専大北上はピッチ全体を見ることができていなかった。例えばあるサイドから攻めるとなったら、相手が警戒しているエリアでもそのまま突っ込んでいく。いったんサイドを変えるというような余裕を持てていなかった。

それでもGK稲村沙希(3年)、泉穂奈美(2年)と阿部沙梨菜(2年)が組むセンターバックを中心とした守備陣は崩れない。無失点で前半を折り返し、後半の巻き返しに備える。

「いい形で守備をして、ワンタッチプレーを増やす」(佐々木)ことを意識した後半は、徐々に流れを引き寄せていく。

守備ではパスコースを限定しながらボール奪取。CB泉がインターセプトからそのまま持ち上がり、攻撃に加わるシーンが幾度も見られた。泉が攻撃参加した最終ラインもすかさず3人で中央を固め、相手に隙を与えない。

エース・三井瑠奈(2年)を欠く前線では、1年生FW川村瑠葵が奮闘した。技術とスピードを兼備するFWで、相手CBを背負いながらも巧みなコントロールでボールを収めて味方が攻撃に関わる時間を作った。

後半アディショナルタイムには及川純奈(1年)がクロスバー直撃のシュートを放つ。追加点は奪えなかったが、後半は相手に決定機を作らせることなく締めくくった。

これまで3年連続で全国出場権を勝ち取っている専大北上。チャレンジャーであると同時に、相手の挑戦を受ける立場でもある。この日のように難しい条件下で勝ちを引き寄せることも全国出場を続ける上では必要なこと。つづく準決勝では聖和学園(宮城②)に挑戦する。