minasaka.net

日本女子サッカーの"今"が分かるWEBマガジン「みんな@サッカー」

[選手権]大商学園が初戦突破!主将・高原天音の貴重な追加点でチームを苦しみから解き放つ

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[2020.1.3 全日本高校女子サッカー選手権1回戦 専大北上 0-2 大商学園]

全日本高校女子サッカー選手権は3日、三木防災公園などで1回戦16試合が行われた。みぎぼうパークひょうごでは専大北上(東北③/岩手)と大商学園(関西②/大阪)が対戦した。

開始早々の3分にコーナーキックから伊東珠里(2年)が先制点を挙げた大商学園だったが、その後は徐々に相手の攻撃に慣れた専大北上の守備が機能する。追加点を奪えずに1-0で折り返した後半立ち上がりは一転、専大北上ペースとなる。

開始早々の後半1分には専大北上・二瓶華菜(1年)の突破から三井瑠奈(2年)がペナルティーエリア内で決定機を迎えるが、大商学園DF陣が必死にボールを掻き出した。5分後にも右サイドにボールを運んだ佐々木玲樺(3年)のクロスにファーポスト付近で三井が左足ダイレクトで合わせるが、シュートは枠を捉えられない。



決め切るか、守り抜くか。この後半立ち上がりの攻防が勝負の分かれ目となった。

大商学園に待望の追加点が生まれたのは後半15分のこと。右サイドから河原林紬(2年)、大住六花(2年)、森文佳(2年)とつなぐと、「文佳がタメてくれるので、信じて待ってました」という高原天音(3年)のもとへ森からのパスが渡る。森のパスを受けた高原はマークするDFを回り込むように左足を振り抜くと、ボールはGKの頭上を射抜いてゴールに突き刺さった。

「悪い流れを断ち切りたかったので、自分が決めないとと思いました。(パスが来た時は)来た!と思いました」と、ゴールシーンを振り返った高原だったが、この3分前にも決定的なシーンがあった。

途中出場の宮本妃菜里(2年)がドリブルしながら相手を引きつけると、宮本を追い越した高原へパスが出る。高原が左足で鋭いグラウンダーのシュートを放つと、「来たんちゃう?」とベンチから岡久監督も思わず声を出すほどの際どいボールだったが、わずかにポスト横を通過していった。

膝を叩いて悔しさを露わにした高原は、「決め切れたら……そういうところで決め切っていきたいです。自分だけの点じゃないので、チームのために点をとってちょっとでも楽になれるようにしていきたいです」と、キャプテンとしての責任感を口にした。

春はボランチなど中央でプレーすることが多かったが高原だが、今大会は左サイドハーフを務めている。高原本人としても希望していたポジションであるという。

「自分はそこまで足が速くないので、色んな人と関わりながら勝負するところは勝負して、いいコンビネーションで崩せたらいいと思っています」

大商学園の両サイドハーフは対照的な動きを見せる。キレのあるドリブルで勝負する右サイドの大住に対して、左サイドの高原は状況に応じてプレーをする。

縦にボールを運ぶようなプレーもあるが、サイドに張るだけではない。中寄りにポジションを取り、ボールを持った味方との関わりから崩すこともできる。前の4人は高原を除くと、すべて2年生だが、その後輩たちが思い切りよくプレーできるようにも気を配っているという。

「1、2年生にはチームのことじゃなくて、自分のプレーを楽しんでしてもらいたい。どんどんチャレンジして、ミスっても、(3年生が)いい声掛けをして、何回もチャレンジしてもらいたい。そのためには自分たち3年生がカバーしないといけない」

キャプテンマークを巻き、攻撃でも後輩たちの背中を押しながら中軸を担ってきた。その後輩たちがつないだパスをチームのためにゴールに結びつけた。高原の一撃で重苦しい雰囲気を一掃したチームは、2−0で完封勝利。次戦以降にも弾みをつける貴重な追加点となった。