[JKリーグ]残留を勝ち取った飛鳥、チーム全員の力で連戦を乗り切る
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チームが一致団結し、JKリーグ残留を勝ち取った。
「選手を全員使うことができた」。そう金澤真吾監督が語った飛鳥は9日、十文字BとのJKリーグ入替戦を1-0で制し、2020年シーズンの残留を決めた。
前日8日に十文字との第20回東京都高等学校新人戦大会の準決勝を戦った飛鳥は、この2日間で28人が出場。そのうち21人がスタメンで起用されている。まさに総力戦で勝ち取った残留である。
19年シーズンのJKリーグで優勝した十文字は、20年シーズンから創設されるU-18関東リーグへ参戦することが決まっている。そのため高校1部を制した日体桜華がJKリーグへ自動昇格することとなり、同2位の十文字Bが飛鳥との入替戦に臨んだ。
十文字Bは優勝したトップチームに登録されていないメンバーで構成。キャプテンを務める稲垣志峰、神谷優子など選手権にも登録されたメンバーが名を連ねる。
加えて全員が3年生でこの試合が最後の公式戦。トップチームの3年生もスタンドから応援するなど、チーム一丸となって挑んできた。
飛鳥の金澤監督としては、連戦による体力の温存はもちろん、一致団結して戦うためにもチーム全員の力が必要だったのである。
9人が選手権登録メンバーの十文字は前半7分に安部美楽乃(2年)のゴールでリードを奪うと、17分までに藤野あおば(1年)がハットトリックを達成。田村笑菜(2年)もゴールネットを揺らして前半を5-0で折り返すと、後半も5点を追加。10-0で飛鳥に快勝を飾り、決勝進出を決めている。
★★★
そして迎えたJKリーグ入替戦。前半8分、飛鳥は田中こころ(1年)が右サイドから放った浮き球のシュートが逆サイドのクロスバーに当たってゴールイン。前日に先発した中からただひとり、スタメンに抜擢されたルーキーのゴールで幸先よくリードを奪う。
その後はポジション変更などで守備を固め、十文字の攻撃をしのいで1-0で折り返すと、後半開始直後の2分には野口ひかり(3年)のシュートがクロスバーを直撃。いきなりビッグチャンスを迎えた。その後はふたたび十文字がボール支配するものの、飛鳥も相手の背後を狙っていく。
試合も終盤を迎えると、三谷碧葉(1年)のスピードを活かしたカウンターで十文字ゴールを脅かす。34分、途中出場した石井奈緒(2年)のポストプレーから三谷がシュート。その直後には三谷のドリブル突破から石井がシュートを放つ。
追加点こそ奪えなかったものの、試合はそのまま終了。粘り強くゴールを守った飛鳥が、最後まで攻めの姿勢を失わずにリードを守り切っている。