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[選手権関東大会]関根実咲が渾身の同点弾!前橋育英が十文字との死闘を制して2回戦進出

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

いきなりの大一番を制したのは前橋育英だった。

全日本高校女子サッカー選手権関東大会は14日、1回戦8試合が行われた。前橋育英(群馬①)は十文字(東京②)と対戦、1回戦屈指の好カードは1−1からのPK戦を制した前橋育英が勝利した。



強風の下での一戦、前半は風上に立った十文字がボールを握る。前からプレッシャーをかけてくる前橋育英に対して、落ち着いてボールを回しながら中盤、サイドへとボールを繋ぐ。最終ラインではCB田頭花菜(3年)が正確なロングフィードを放ち、サイドへの供給源となっている。

中盤ではエース・藤野あおば(3年)が引いてボールを受け、攻撃の組み立てに参加することで優位に立った。藤野は相手DFの警戒が及ばない位置からゴール前に入っていき、シュートチャンスを窺った。

「向かい風だったので、前半は0−0でやり切るとチームで決めていました。マークの受け渡しも上手くできて、自分たちのペースでやれたんじゃないかと思います」と、アンカーを務めた関根実咲(2年)は振り返る。

それでも十文字は前半37分、左サイドから中央に切り込んだ田村笑菜(3年)がシュートするが、前橋育英GK清水美紅(3年)のセーブでコーナーキックへと逃れる。

アディショナルタイムには右スペースに走り込んだ早狩夏葉(3年)が村田莉菜(3年)とのワンツーからシュートを放つが、これもGK清水の守備範囲。ふたつの決定機を凌ぎ、狙い通りに無失点で前半を折り返した。

試合の均衡を破ったのは十文字だった。後半27分、MF松久栞南(3年)が右足でミドルシュートを突き刺した。前橋育英のゴールをこじ開けた十文字に流れが傾くと思われたが、ワンチャンスを逃さなかった。

前橋育英は失点する前、後半20分に松本和笑(2年)に替わって、中山莉乃(3年)を投入する。その中山がドリブルでペナルティエリアに侵入したり、木村華恋(3年)と連携することでゴールに近づいていく。この日最初のコーナーキックもその流れで得たものである。

キッカーの関根が左足で蹴ったボールは十文字DFに跳ね返される。このボールを拾った関根は、相手のチェックを受けながらも中に切り込むと得意の左足を振り抜く。強烈なシュートがゴールネットに突き刺さり、前橋育英が試合を振り出しに戻した。

「左利きなので右足で中に入れるというよりかは自分で左足でもっていってシュートした方が正確性があったので、そこは自分で判断して決めました。あれはもう気持ちでした」と関根。

1−1で規定の80分を終えると、10分ハーフの延長戦でも均衡は破れない。決着はPK戦に委ねられた。PK戦では前橋育英GK清水が2本止めるなど活躍を見せ、5−4でPK戦を制した。

前回大会(関東大会)で優勝した前橋育英は、今大会の県予選でも優勝して関東大会の第一シードを確保した。だが抽選により、東京都予選決勝で修徳に敗れて2位となった十文字との対戦が決まる。

これまでも強豪校同士の対戦は幾度もあったが、それらと比較しても相当に厳しい組み合わせであると言わざるおえない。

「十文字に勝ったら十文字は全国に出てこないと考えていたから、逆によかったと思いました。ここで勝って自分たちが全国を決められたら、もっといい感じにいけるんじゃないかなと思った」と、貴重な同点ゴールを決めた関根は強心臓ぶりを披露している。

見事に初戦突破した前橋育英は、続く2回戦で宇都宮文星女子(栃木①)を3−1で下して準決勝へ駒を進めている。この大一番を制した勢いのまま、ふたたび関東の頂点まで駆け抜ける。