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[皇后杯]3−0勝利の原動力となった藤原加奈、アスレジーナで成長を続ける飛鳥のファンタジスタ

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[2020.11.28 皇后杯1回戦 筑波大学 0-3 静岡SSUアスレジーナ]

3−0で快勝した静岡SSUアスレジーナで一際存在感を見せていたのがMF藤原加奈である。チーム随一のボールテクニックを誇り、相手を翻弄するドリブルからシュート、ラストパスを繰り出す。この日も攻撃の中心として、ピッチに立ち続けた。

38分には左サイドからの攻めでボールを受けたところで相手に引っ掛けられ、フリーキックを獲得。この後のFKから2点目が生まれている。先制点のコーナーキック、3点目のシュートに至る過程でも藤原が一枚噛んでおり、パスワークの中心には常に藤原の姿がある。

「前半は自分たちのやりたいサッカー、パスをつないで剥がしてバイタルに持っていくことができていた。(個人としては)近くにいる選手に当てて、自分がもう一回もらって入っていくということを意識していました」と試合を振り返る。

一方、風下に立った後半は相手に押し込まれる時間が多くなったが、ドリブルでボールを運んで湿地挽回する。右ウイングにポジションを移した終盤、後半36分にはフリーキックからのボールを拾うと、右サイドからドリブルでDFふたりをかわすと、強烈な左足シュートを見舞った。その直後、自身も得点に関与した3点目が生まれている。

都立飛鳥高校出身。高校時代は13年度選手権と14年度インターハイに出場している。村岡真実(オルカ鴨川FC)と有田佳奈(アンジュヴィオレ広島)は同期である。

「遊びゴコロに溢れる選手。調子が悪い時は、とにかく”DFの股抜きしろ!”と指示しました。一緒にサッカーしても楽しい選手でした」と高校時代の恩師である飛鳥・金澤真吾監督は当時を振り返る。またピッチ外でも遊びゴコロを発揮していたようで、金澤監督にとってもいい思い出として残っているようだ。

当時からスバ抜けた技術を誇っていたが、筆者が成長したと感じたのはボールに関わり続けるところ。絶え間なくポジションを変えながら、味方が必要なところに顔を出してパスを引き出す。チームの2点目につながるフリーキックを得た場面では、味方のパス交換に合わせて動きながら顔を出し、パスを引き出した。

そして前述したコメントにもあるように、パスを出したらそれで終わりではない。3点目の場面では自陣で相手クリアボールを拾うと、ペナルティエリア付近までドリブルでボールを運んでパス。味方が1本、2本とパスをつないだところに顔を出し、左足シュートを放ってゴールを演出している。

「この一年で技術面もそうですし、自分の中で成長したと感じています。自分の考えだけでスペースが空いてるから走ってくれと出していたようなシーンでも、今までやってきた止める蹴るで足元にしっかり入れられるようになった。味方をしっかり見られるようになったなと思います」

風間八宏氏の指導を受けたこの一年で自身の成長を実感しているが、「もっとチームの起点になること。今日は得点できなかったんですけど、自分もしっかり点を取って勝利に貢献できるような選手になりたいですね」と、次の試合では自らの得点でチームを勝利へ導くことを胸に刻む。