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[高校総体]前線で敵に脅威を与え続けた神村学園MF愛川陽菜、大会初ゴールへ意欲を見せる

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[全国高校総体2回戦 前橋育英 0-1 神村学園]

令和3年度全国高等学校総合体育大会は19日、2回戦4試合が行われた。日東シンコースタジアム丸岡人工芝グラウンドでは前橋育英(関東②/群馬)と神村学園(九州②/鹿児島)が対戦。序盤に挙げた先制点を守りきった神村学園が1−0で勝利を収め、9年ぶりのベスト4に名乗りを上げた。

先制点は右サイドの連携から生まれた。前半14分、オーバーラップを仕掛けた幸福征良(1年)が右スペースへ走り込む。追い越した黒岩沙羽(1年)から出されたパスをゴール前に折り返すと、タイミングを合わせてゴール前に入ってきた三冨りりか(1年)がワントラップして右足でゴールに蹴り込んだ。

1−0とリードして折り返した後半、追いかける前橋育英も徐々に攻勢を強めていく。一方、神村学園は後半23分に岩下心々愛(1年)を投入。右SHに置かれた岩下はスペースへ走り込んだり、スピードに乗ったドリブルを仕掛けるなど、前がかりになった相手を牽制する。

得点こそ奪えなかったが、スピードのある選手を投入してテコ入れを図った前橋育英にとってもやっかいな存在となった。「1点でも入れれば采配的中だったんですけど、でも彼女の良さはすごく出ていた。元気な1年生が多いので、勝ち上がっていけば力になってくれる」(寺師勇太監督)。

先発した1年生トリオで決勝点を奪い、後半途中から出てくるスーパーサブも1年生。フレッシュなルーキーがチームを底上げしている。

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途中出場から存在感を発揮したルーキー、岩下心々愛 途中出場から存在感を発揮したルーキー、岩下心々愛

「寺師監督になってから夏にベスト4を経験したことがないとミーティングで言っていた。まずは(ベスト4に)はいれて、安心というか嬉しいです」と語ったのはキャプテンの愛川陽菜(3年)である。

昨年はボランチでプレーしたが、今年はシステム変更に伴って、一列前のポジションに上がった。「ゴールに近いポジションなので、得点を狙いやすくなった。ドリブル、仕掛けながらのシュート、スピードを活かしたドリブルとか、自分のストロングを活かせるポジションに近づいた」と本人も語る通り、本来の攻撃的なポジションへ戻った。

それだけに得点意欲も高い。

後半開始早々の3分には、センターサークル付近でボールを持つと、ドリブルで持ち込んでペナルティーエリア手前から左足でシュートを放つ。30分には味方が競り合ったボールに走り込み、DFをかわしてGKとの1対1を迎えるが、浮き球のシュートは枠を捉えられない。

この日、チーム最多6本のシュートを放ったが、ゴールネットを揺らすことは出来なかった。最後は足を攣らせてピッチを退いている。

「今日はスプリントの数がめちゃくちゃ多かった。あいつが前にいると相手も前に出てこれない。本人は得点を獲っていないので悔しさで泣いてましたけど、明後日の試合(準決勝)に期待します」(寺師監督)

寺師監督は体力の限界まで走り続けたキャプテンを労ったが、愛川本人の自己評価は厳しいものだった。

「個人のパフォーマンスとしてはやりきれていなかった。得点を決めよう決めようと思いすぎました。それだと自分の良さが出ない。遊び心が足りなかったところが反省です」(愛川)

「今日は先制点を獲れたことはよかったのでそれを継続して、次は複数点を獲りたい」。愛川も気持ちを切り替え、準決勝に向けて気持ちを切り替えた。