minasaka.net

日本女子サッカーの"今"が分かるWEBマガジン「みんな@サッカー」

[U18関東]FW千葉梨々花が勝負決める追加点!十文字が鹿島学園の猛プレスかいくぐり2発快勝!

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)



関東女子(U-18)サッカーリーグ1部は4日、十文字女子学園大学グラウンドで第7節が行われ、十文字高校鹿島学園高校が対戦。ホームの十文字が2−0で勝利した。今季7勝目を挙げた十文字は暫定ながら首位で前期を終えた。

試合は鹿島学園が十文字DFラインに積極果敢なプレスを仕掛けて幕を開ける。攻守の要であるMF鳴海真緒(3年)らが指揮をとり、前線から十文字を追い込んでいく。

前半11分。鹿島学園は右サイドに人数をかけ、相手を囲い込む。逃げ場を失ったかに見えた十文字だったが、ここから見せ場が訪れる。素早く、冷静にボールをつないで狭いスペースを抜け出すと、ボールを逆サイドに展開する。ここに走り込んできたのは、右SBの三宅万尋(2年)。スピードに乗ったドリブルでシュートに持ち込んだ。

前半36分には高い位置でボールを奪ったFW梅本恵(1年)がボールを運び、右へパス。このボールを受けたMF野村亜未(3年)がドリブルで切り込み、シュートを放った。十文字は攻撃陣もプレスバックして守備を助け、素早く攻守を切り替えて相手のプレスをかいくぐっていった。

試合が動いたのは前半41分。梅本からのパスをペナルティーエリア左で受けたMF早間美空(2年)がゴール右隅に決め、先制点。1−0とリードして前半を折り返した。

先制点を許した鹿島学園だったが、後半も守備の出足が鈍ることはなかった。引き続き前線からプレスをかけ、高い位置でボールを奪ってゴールを脅かしていく。

後半15分には右サイドでボールを奪ったMF柚木ひなた(3年)がドリブルを仕掛けてシュート。同19分にはMF安藤結菜(2年)のスルーパスにFW増田帆花(2年)が抜け出したかに見えたが、十文字DFが体を入れて事なきを得る。

さらにその2分後にはFW玉井小春(2年)がドリブルで切り込み、相手DFのファールを誘う。このプレーで得たFKで鳴海が放ったシュートがクロスバーを直撃する。

試合の流れは確かに鹿島学園に傾いていた。だが、十文字も耐えるだけでなく、虎視眈々とゴールを狙っていた。後半27分、カウンター攻撃でFW氏原里穂菜(3年)がボールを運び、早間がドリブルでゴールに迫る。前掛かりになっている相手の背後にあるスペースを逃さなかった。

待望の追加点が生まれたのは後半32分。ふたたびカウンター攻撃を発動する。ドリブルで右スペースを突いた野村がゴール前に折り返すと、そこに走り込んできたのは後半途中に投入されたFW千葉梨々花(3年)。千葉がワンタッチで押し込み、ゴールネットを揺らす。この得点が勝負を決定づけ、十文字がそのまま逃げ切った。

インターハイ関東大会では3試合すべてに先発出場した千葉だったが、準優勝したインターハイではすべて途中出場。それでも4試合5得点の成績を残した。コンバートされたセンターバックから本来のポジションに戻ってきた氏原。U-16の選手で構成された東京都少年女子でエース格の梅本などとのレギュラー争いの渦中にある。

この日は追加点が欲しい時間帯に投入され、わずか3分後に結果を残した。千葉の得点がチーム力を押し上げ、レギュラー争いをさらに激しいものにしている。選手の成長とともにチームもアップさせてきた十文字。大事な試合が目白押しの秋に向けて更なる進化が期待できそうだ。