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[選手権東北大会]常盤木学園が25年連続25回目の選手権出場!鉄壁守備を見せた専大北上をPKで退ける

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)



[選手権東北大会 準決勝 専大北上 0(4PK5)0 常盤木学園]

第31回全日本高校女子サッカー選手権大会東北大会は29日、いわぎんスタジアム(岩手県盛岡市)で準決勝2試合が行われた。第2試合では専大北上(岩手①)と常盤木学園(宮城②)が対戦。常盤木学園が0−0からのPKの末に勝ち、25年連続25回目の選手権出場を決めた。30日の決勝では尚志(福島①)と対戦する。

両チームが準決勝で対戦するのは、今年で3年連続である。一昨年は開始早々に先制するなど2−2からのPK戦を専大北上を制し、常盤木学園を史上初めて3位決定戦に追い込んだ。昨年は序盤のチャンスをきっちりとモノにした常盤木学園が3−0で快勝している。

そして迎えた3年目の今年、試合を優位に進めたのは風上に立った専大北上である。3バックと両ウイングバックも含めた5人がブロックを作り、奪ったボールを素早くサイド、スペースへ運び、前線の選手が勝負を仕掛ける。

前半8分には相手パスを奪ったFW昆野めい(2年)が味方とのコンビネーションで右サイドを抜け出し、ゴール前へ折り返す。同16分にはFW村上明衣(3年)のミドルシュートがわずかにクロスバーをかすめ、その5分後にはフリーキックの混戦からFW佐藤なごみ(2年)がシュートを放った。シュート数では相手に上回られたが、決定機を何度も作った。

前半をスコアレスで終えた常盤木学園だったが、前半の終わり頃から徐々に最終ラインからの攻撃参加、攻撃の選手のポジションチェンジが増えてくる。らしさを取り戻しながら折り返した後半は圧倒する。

後半15分には右サイドでボールを奪ったMF竹内瀬戸香(3年)、FW茂垣咲椰夏(3年)とつなぎ、FW伊藤璃胡(3年)がシュート。同18分にはDF澤登揚羽(3年)からのパスを受けた茂垣がトラップでDFをかわしてシュートに持ち込む。その5分後にも茂垣のスルーパスに反応した伊藤璃胡がDFをかわしてシュートに持ち込むが、中盤から戻ってきたMF平野佑和(3年)がブロックする。

常盤木学園のボール回しにしっかり付いていった専大北上だったが、時間の経過とともに限界に達しつつあった。足を攣らせる選手が出て、運動量も落ちていく中、最後の砦として踏ん張ったのがキャプテンのCB佐藤絵菜とGK藤原萌菜である(いずれも3年)。味方が動けなかった分までカバーリングに佐藤が走れば、藤原もスーパーセーブでゴールを死守。陥落寸前まで追い詰めた常盤木学園だったがゴールを割ることができず、決着はPK戦に持ち込まれる。

PK戦では専大北上(先攻)の一人目を常盤木学園GK 中屋音葉(3年)がストップ。専大北上GK藤原も常盤木学園(後攻)の4人目を止める。4−4で迎えた専大北上の6人目がクロスバーに当て、常盤木学園の6人目・高塚映奈(3年)が成功。5−4で制した常盤木学園が勝利を手繰り寄せた。