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[東北高校選手権]聖和学園FW今村栞愛が先制弾!インハイでも「自分の魅力であるシュートを徹底したい」

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[2023.6.19 東北高校選手権 決勝 聖和学園 5-0 専大北上]

思い切って放ったシュートがチームに先制点をもたらした。

専大北上(岩手)との決勝戦。試合は立ち上がりから聖和学園(宮城)が主導権を握る。前半3分にMF石川麗奈(2年、日テレ・東京ヴェルディメニーナ)が放ったクロスバー直撃のミドルシュートを皮切りに、その後も次々とシュートを放っていく。対する専大北上も守備に奔走しながらも攻撃に転じると、ボールを動かしながら相手の隙を狙ってくる。

均衡した状態がつづくなか、前半30分、ついに試合が動く。スローインからのリスタート。聖和学園はFW今村栞愛(2年、北海道リラ・コンサドーレ)が右サイドでボールを受ける。「小さい頃からずっとキック力があったので、どんどん狙うことを意識していました」と、迷うことなくシュートを決断。利き足とは逆の左足から放たれたシュートは追い風にも乗り、大きく弧を描きながらゴール左隅へ。ゴールキーパーの伸ばした手をはじいてボールがゴールに吸い込まれた。

曽山加奈子監督は「本人も言っていたが、あれはたまたま入った」と前置きした上で、「(シュートを)撃つということが大事。あの子には再三、撃て撃てと言ってきた。自分自身で判断して撃ったのはすごい良かったと思います」と、シュートを試みた判断を褒めた。本人も「流れを変えないと、という気持ちで勇気を出してシュートを撃つことに決めました」と振り返っている。



前日の準決勝 ノースアジア大学明桜(秋田)戦では2得点した。後半12分にGKとの1対1から技ありのループシュートを決めると、同70分には右サイドからのクロスに抜け出してゴールに流し込む。今大会、2試合3得点の活躍を見せ、チームの優勝とインターハイ出場権獲得に貢献した。今村は今大会に選手登録された4人の北海道出身者のひとり。地元開催のインターハイに向けて気持ちも高まっている。

「すごく楽しみです。地元でも今日みたいに聖和らしいプレーを見せつけて、日本一をめざして頑張りたい。(聖和らしさとは)相手が中を守ってきたときにどれだけ面白いプレーができるかを今練習してて、浮かすとか股抜きとかを出して日々の練習を取り組んいます。アイデアを出すことを徹底して練習してるので、そこをもっと極めてインターハイで出したいです」。

全国の舞台で聖和らしさを表現することはもちろん、自らの思いも秘めている。「聖和らしいプレーももちろんそうですけど、自分の魅力であるシュートを徹底して、ロングシュートやペナルティーエリア内での仕掛けのシュートをたくさん出して、得点を決めてチームに貢献したいです」。

「聖和らしいプレー」「自分の魅力であるシュート」。チームとしても個人としても、地元・北海道の舞台で”らしさ”を見せつける。