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[平成25年度高校総体]1回戦|次の1点をめぐる攻防、常盤木が日本航空破り白星スタート

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

昨年決勝で敗れたリベンジを狙う常盤木学園高校(東北1/宮城)は5日、日本航空高校(関東3/山梨)とのインターハイ初戦(1回戦)に臨んだ。雷雨の影響で24時間延期された試合は3-0で常盤木が快勝したものの、23分の先制点の後になかなか追加点が入らない。日本航空が少ないチャンスを決めていれば、35分ハーフという短期決戦だけに、PK戦に持ち込む可能性もある紙一重の展開だった。

両者は2010年、全日本高校女子サッカー選手権の準決勝で対戦している。当時は、1-1からの延長戦で4点を追加した常盤木が5-1で勝利している。常盤木はこの年からチャレンジリーグに参戦し、45分ハーフの戦いには慣れている。延長戦では試合の体力差が顕著に現れた。

だがインターハイは規定の35分ハーフを終えると、延長戦は行わずに即PK戦で決着をつける。今大会は拮抗した試合が多く、1回戦8試合中、半数の4試合がPK戦で決着している。日本航空も短い試合時間を味方につけ、接戦に持ち込みたいところだった。

■常盤木、交代策がズバリ的中

立ち上がりから主導権を掴んだのは常盤木。DFラインから中盤、サイドにていねいにボールを回し、攻撃のリズムに乗る。右サイドへの展開、右から中にドリブルを仕掛けたFW伊藤美紀の動きによって、左サイドでFW佐々木美和への警戒が緩くなり、左から日本航空ゴールに迫った。

常盤木は18分、伊藤が左足で鋭いミドルシュートを狙ったがクロスバーを直撃。だが、その4分後に試合が動いた。右サイドからMF川崎咲耶が放ったクロスを逆サイドで佐々木が折り返し、「いい感じに目の前に転がってきたので、抑えて打つだけでした」とFW小林里歌子がダイレクトで押し込み、試合の均衡を破る。

攻撃の糸口を見い出せない日本航空は後半開始から投入されたMF水野すみれが文字通り、追撃の牽引役となる。水野はスピードに加えて、馬力がある。スピードで高いラインを敷いた常盤木DFラインの背後を狙ったり、力強いドリブルで相手のラインを押し下げていく。

守備でもサイドで突破を許してセンターバックが引き出される中、中盤の底でワンボランチを務めるMF中野里乃がカバーリング。最終ラインで何とか食い止め、味方の援護を待つ。日本航空はMF伊東莉那と水野の2トップに布陣を変更し、ふたりのスピードを生かして攻勢を強める。

次の1点を狙って、互いのゴール前での攻防が繰り返される中、ついに常盤木ベンチが動く。阿部由晴監督は58分にMF三田村桃子に代わってFW平國瑞希、67分にはMF市瀬奈々、小林に代わって、FW藤野涼加とMF杉原遥波を投入する。そして、この交代策がズバリ的中する。

65分、この日はトップ下に入った市瀬が、「りかこのスピードを生かして、りかこなら取れると思った」と、スペースに走り出した小林へスルーパス。「シュートも迷ったんですけど、パスのほうが入ると思った」と、小林が中へ折り返すと、このボールに平國が合わせる。68分には、伊藤のクロスに杉原がワンタッチでシュート。交代してわずか1分、この試合のファーストタッチが勝負を決定づける3点目となった。