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[東北高校選手権]東北大会も無失点優勝!常盤木学園が安定した守備をベースに3年ぶりインターハイへ臨む

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[東北高校選手権 決勝 尚志 0-4 常盤木学園]

宮城県予選からつづく無失点記録を「5」に延ばした。安定した守備をベースに予選を勝ち上がった常盤木学園が3年ぶりのインターハイに臨む。

第63回東北高等学校サッカー選手権大会は21日、十和田市高森山総合運動公園球技場で決勝が行われた。インターハイ出場を決めた両校の対戦は、常盤木学園(宮城)が尚志(福島)に4-0で勝利。インターハイ初優勝した2018年以来、2大会(3年)ぶり6回目の優勝を飾った。

前半はがっぷり四つで組み、互角の勝負。中盤の激しい攻防を制した側がゴールに迫り、互いに決定機を作り出す。

前半10分には右サイドの佐藤まどか(3年)が左足でスルーパス。このボールに走り込んだ高塚映奈(2年)がダイレクトで合わせるが、シュートはクロスバーに阻まれる。

その5分後には尚志の大光望結(2年)がドリブルでペナルティーエリアに侵入。GK西川佳那(3年)が絶妙なタイミングで飛び込んでシュートを許さず、こぼれ球を拾った渡邊さくら(3年)のシュートはDFがクリアする。

全国初出場を決めたばかりの尚志には勢いがあった。時間帯によってはジリジリと全体を押し上げ、相手最終ラインまでプレスをかけていく。先制点を奪えず、ラインを下げさせられる時間も増えたが、こういう展開は初めてではない。決して慌てず、守備に集中した。

「1対1で抜かれないことと、簡単に前を向かせないこと。 前に動かれるとドリブルやスピードがあるから怖い。まず前を向かせない守備をして、あの選手は自分で運べないと思ったらパスや裏へ走らせる。そこを狙っていました」。と、CB前田郁美(3年)。

尚志の攻撃のキーマン、FW大光を自由にさせないことを第一に考えた。大光は左右に動いて両SHとのコンビネーションを混じえながら、隙あらばドリブルを試みる。サイドでは1対1に強い両SB髙橋明莉(3年)・木村莉捺(3年)がボールを運ばせず、その次のパスを中央で狙った。

要所を押さえた守備で得点を与えず、味方の援護を待ち続けた。すると前半アディショナルタイム、守備陣の踏ん張りに攻撃陣が応える。

菊地莉央(2年)のコーナーキックから三浦音愛(3年)がヘディングシュート。混戦から佐藤が押し込んだ。1−0とリードして前半を折り返した。



「前半はディフェンスラインが引いちゃって、そこのスペースをうまく使われて、攻撃に人数をかけられなかった。後半はそこを修正できて、どんどん前に行く意識を持てました」(前田)

修正を施した後半は前線から連動したプレスをかけ続け、相手陣内に押し込んでいった。守備の改善は攻撃にも好影響を与える。「前線からのプレス」「素早い攻守の切り替え」「継続した運動量」などで相手を上回り、3点を追加。シュート数も11対1(前半は5対4)と圧倒している。

表彰式の後、首にメダルをかけて記念撮影に応じるなど優勝の余韻を楽しんでいた選手たち。だがしばらくすると、「まだ次がある」と言わんばかりに切り上げる。キャプテンの前田もインターハイに向けて、再スタートだと話した。

「自分たちの目標は日本一。そのための通過点だと思って、一から作り直して、さらなる高みを目指して努力していきます。まだ足りない部分が結構あるから、中途半端では終わらせたくないから、完璧にできるようになって全国の舞台に臨めるように良い準備をしていきたい」(前田)。

宮城県予選から無失点で優勝、インターハイ出場権を勝ち取った。得点を奪えなくても焦らない。守備の安定を図り、攻撃に転じていく。今予選では修正しながら主導権を引き寄せ、勝ちにつなげていく形を確立した。インターハイまで2ヶ月足らず、課題をひとつひとつ見直してレベルアップさせ、全国仕様のサッカーで頂点をめざす。