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[選手権神奈川県予選]星槎国際湘南が5連覇!ハット達成のFW長山萌花は「点を獲って勝利に貢献したい」

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

[選手権神奈川県予選決勝 星槎国際湘南 3-2 湘南学院]

「準決勝では(チームが)7点もあげてるのに自分はゼロだった。チームに迷惑をかけたので、決勝で点を取って勝利に貢献できたのはとても嬉しいです。今日はアップの時から調子が悪かった。どんどんシュート撃っていこうと思っていました。後ろもすごく粘って守備をしてくれていたので、自分が点を取らないとという気持ちでした」。星槎国際湘南のフォワード、長山萌花(3年/Fstudioいのやまジュニアユース)がハットトリックの活躍で躍動した。

1点目は26分、中盤からのボールに2列目から加藤弥紀(3年)が走り出す。「自分が要求してみのり(弥紀)も自分のことを見てくれてパスを出してくれた。あとはインサイドで冷静に決めることを考えていました」と、加藤が落としたボールを長山が右足ダイレクトで振り抜き、試合の均衡を破る。

前半アディショナルタイムには、ふたたび加藤のスルーパスに反応して2点目。ハーフタイム直前に貴重な追加点を挙げた星槎国際湘南は、2-0として前半を折り返した。

後半はベンチメンバーにも出場機会が与えられる。ところが残り10分あまりというところで、試合は風雲急を告げた。後半29分にPKを与えて一点を返されると、その3分後にはCKを直接決められて同点に。試合は振り出しに戻った。

湘南学院は直後にもポスト直撃のシュートを放つなど勢いに乗って攻め込むが、星槎国際湘南はピッチに送り出されたばかりのルーキーが仕事をする。

後半アディショナルタイム、72分に途中出場した中島咲友菜(1年)が左サイドをドリブルで運び、ゴール前へ折り返す。このクロスをゴールに叩き込んだのは長山だ。この得点がハットトリックを達成と同時に決勝点となり、3-2で勝利。星槎国際湘南は5連覇を達成した。



冒頭のコメントの通り、7-0で大勝した桐蔭学園との準決勝では、前半に7ゴールを奪いながら後半はノーゴールに終わっている。幾度もチャンスを迎えながら決め切ることが出来なかった。フル出場した長山もノーゴールに終わり、チーム・個人ともに決定力が課題として残った。

そして迎えた決勝の相手は、いつも接戦で決着する湘南学院だ。両サイドバックが攻撃参加を繰り返して、質の高いクロスを前線に供給するのが星槎国際湘南の攻撃パターンのひとつ。だがこの日はDFラインにもプレッシャーがかかり、相手サイドバックの攻撃参加にも対処しなければならなかった。

「いつもだったらサイドバックが高い位置を取って、そこからどんどん崩しにいってたんですけど、(SBが)今日はリスクも考えたポジションを取らないといけなかった。前線と中盤で崩しながらボールを持ってゴールに向かうことを考えていました」(長山)

鈴木陽笑(3年)ら前線、加藤ら中盤の選手たちとのコンビネーションでゴールを目指していった。準決勝よりも強いプレッシャー、少ない攻撃機会。その中で訪れたシュートチャンスを逃さず得点に結びつける。同じ轍は踏まなかった。

「このチームの課題はそこ(決定力)。シュートミスが多い。そこは1年かけて、2年かけて意識がついてきて、枠外もありますけど、いいコースに入るようになった。正面で撃って外すことは3年生は減った」と、柄澤俊介監督はこれまでの取り組みを評価している。

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サッカーでは2-0が危険なスコアと言われる。その言葉通り、2点のリードを追いつかれて、相手の勢いに飲み込まれるかと思われた。だが、星槎国際湘南は長山を含む、3年生が一体となってチームを支え続けた。

「正直きつかったですけど、全員で仲間のために声を出して体を張ることができた。インターハイの関東大会で負けた後、練習からどんどん声を出して3年が引っ張っていこうと、3年生のミーティングで話していました。決勝でもアップからどんどん3年生が声を出して引っ張っていけた。スタメンもベンチも関係なく、サポートしてくれている選手も全員で声をかけて、それぞれが仲間のために戦って、いい雰囲気で臨めたと思います」(長山)

長山の言う通り、チームは試合前のアップからいつも以上に活気づいていた。試合の中では、悔しい失点を喫したGK出濱佳音(3年)が失点後も下を向くことなく、それまでと同様に仲間を鼓舞し続ける。キャプテンの鈴木も苦しい時間帯にあっても集中を切らさないよう、手を叩いて声を振り絞っていた。

昨年の選手権では2回戦敗退。自身は2試合に出場して2得点をマークしている。目標はさらに上、全国制覇だ。「フォワードなので、点をとってチームの勝利に貢献したい」。11月に開催される関東大会では、自身のゴールでチームを全国の舞台に連れていく。