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[選手権関東大会]修徳が宇都宮文星に大勝!2年生エース・那須野陽向の活躍で早々に勝負を決定づける

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)



第31回全日本高校女子サッカー選手権大会関東大会は11月12日、鹿嶋市内で1回戦が行われた。高松緑地多目的球技場 第1試合では宇都宮文星女子(栃木①)と修徳(東京②)が対戦。早い時間帯に得点を奪った修徳が試合を優位に進め、5ー0で快勝した。

試合が動いたのは前半1分。中央から白城璃々花(2年)、菅原未有(2年)とつなぎ、左サイドを抜け出した那須野陽向(2年)がドリブルからゴールネットを揺らす。キックオフからわずか22秒のことだった。

幸先よく先制した修徳ペースで試合はつづく。ダブルボランチの白城と小倉琉海(3年)、トップ下の筒井まつり(1年)を軸としたパスワーク。CF那須野のポストプレー、サイド攻撃など、多彩な攻めで相手陣内に押し込んでいく。

そして前半18分、ピッチ中央でフリーキックを獲得する。キッカーの白城がペナルティーエリア左へ長いボールを入れると、競り合いのこぼれ球を拾った那須野が反転から右足でゴールに蹴りこんだ。

前半35分にはカウンターから3点目を奪う。自陣で相手ボールホルダーに厳しくプレスをかけると、横パスを右SB井上あや(3年)がインターセプト。小川結羽(2年)の落としを荻島美空(1年)がDFラインの裏へフィードする。GKも飛び出すが、その一歩手前で触った那須野がゴールに流し込む。那須野はハーフタイムを待たずにハットトリックを達成。3−0として前半を折り返した。

修徳は後半のはいりでも立てつづけにゴールを挙げ、攻撃のテコ入れを図ってきた宇都宮文星の機先を制する。後半3分、白城のコーナーキックにDF大串陽南(2年)が頭で合わせて4点目。

その3分後には素早い攻守の切り替えからゴールを奪う。右サイドで小川がインターセプトすると、小倉を経由して那須野が決める。ボールを奪ってからわずか9秒のショートカウンターだった。

5−0と勝負を決定づけた修徳は次々とベンチメンバーを送り込み、5名の交代枠もすべて使い切った。ゴールラッシュに加えて、危なげない守備で無失点勝利を飾っている。

一方、初戦敗退となった宇都宮文星。インターハイ関東大会のようにロースコアの戦いに持ち込みたかったが、早々の失点でその目論見は崩れた。それでも鈴木秀明監督は、「予定どおりいこう!」と、先制点を奪われた直後にベンチから声をかけ、選手を後押しする。

前半29分には相手コーナーキック後のカウンターから鏑木百恵(2年)がシュート。3失点目を喫した直後の同36分には、MF岸本彩希(1年)がプレスバックしてボールを奪うと、廣瀬乃愛(2年)が落としたボールをボランチの位置から走り込んできた安田楽潤(3年)がシュートする。

試合終盤の後半32分にはビッグチャンスが訪れる。中央でボールを奪ってショートカウンターを繰り出す。左スペースを突いた途中出場の1年生、茂木優菜が放ったシュートは修徳GK長峰怜愛(3年)に阻まれた。

守備に比重を置いた戦いは避けられない。それでもいったん攻撃に転じれば、何人もの選手が相手陣内へ駆け上がっていった。敗れはしたものの、最後までゴールをめざす姿勢を貫いた。