[関東リーグ]十文字高校が7年ぶり2度目の昇格。総力戦でオルカに逆転勝ち!
トピックス
撮影日:2022年12月30日
第29回関東女子サッカーリーグ 入替トーナメント大会は15日、駒沢第二球技場で決勝が行われ、オルカ鴨川BU(千葉)と十文字高校(東京)が対戦。終始リードを許す展開だった十文字が3−2で逆転勝利を収め、来シーズンの関東女子サッカーリーグ2部への昇格を決めた。
8勝1敗(1敗は十文字学園女子大学に0−1で敗戦)、勝ち点24で2位(SOCIOS.FC)に6ポイント差をつけて東京都女子サッカーリーグを制した十文字。今大会は1回戦(7日)で神奈川大学Legend2015(神奈川)を1−1からのPKの末に破り、準決勝(8日)ではセレソン宇都宮SCに7−1で快勝する。
8日は決勝に勝ち上がっていた全日本高校女子サッカー選手権と試合が重なっていた。チームは選手権に登録された選手の一部も入替トーナメントに出場している。選手権終了後に新チームが始動していた十文字だったが、GK長谷川想、DF岡田恭佳、FW氏原里穂菜といった3年生もメンバー入り。まさに総力戦で臨んだ。

そして迎えた決勝戦。ボールを保持したのは十文字だったが、試合の均衡を破ったのはオルカだった。前半14分、十文字DFからボールを奪ったFW木村美桜がゴールに流し込み、先制点を挙げる。十文字はすかさずCB岡田を送り込み、最終ラインの立て直しを図った。
十文字の反撃は前半終了間際の40分、新井萌禾がミドルシュートを放つと、クロスバーを直撃したボールがゴールイン。試合を振り出しに戻してハーフタイムを迎えるはずだったが、またしても失点する。前半アディショナルタイム、中央を抜け出した木村がGKもかわして2点目のゴール。オルカが2−1と勝ち越して前半を終える。
十文字は後半、エースの氏原とFW梅本恵を投入。そして後半14分、スルーパスに抜け出した三宅万尋が決め、試合はふたたび同点に。2−2のまま試合終盤に突入すると、CB岡田を前線に上げるなど、勝ち越し点を狙って攻勢を強めていく。守ってはGK長谷川のセーブ、クロスバーにも救われ、オルカに勝ち越し点を許さない。
オルカはPK戦を見据えて、GK星本優桜を投入する。後半もこのままタイムアップかと思われたアディショナルタイム2分、十文字は左サイドでボールを受けた梅本が持ち込み、シュート。これがゴール右隅に決まり、土壇場で逆転。直後にタイムアップを告げる笛が鳴り、十文字が3−2で勝利を飾った。
十文字は2016年度にも関東女子サッカーリーグを戦っている。全員が十文字高校の選手で構成されたFC十文字VENTUSは、その年のプレナスチャレンジリーグ入替戦予選大会を勝ち抜き、チャレンジリーグに昇格。現在は大宮アルディージャVENTUSとしてWEリーグに所属するチームの前身となった。関東リーグに昇格するのは当時以来、7年ぶり2度目。このチームがどのように発展していくのか、今後の展開からも目が離せない。