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[選手権]決定力の違いを見せつけた十文字、6大会ぶり優勝へ好発進!

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

十文字は開始早々の10分にFW氏原里穂菜(3年)がヘディングを決めて先制する。 十文字は開始早々の10分にFW氏原里穂菜(3年)がヘディングを決めて先制する。

[選手権1回戦 十文字 2-0 聖和学園]

第31回全日本高校女子サッカー選手権大会は30日、三木防災公園などで1回戦が行われた。三木総合防災公園第2陸上競技場 第2試合では十文字(関東①/東京)と聖和学園(東北③/宮城)が対戦。前半に2得点を奪った十文字が2−0で勝ち、2回戦に駒を進めた。

公式記録によると、シュート数は10対10。互角のスタッツで試合を分けたのは、決定力だった。

試合開始直後の前半1分。聖和学園はペナルティーエリア左からドリブルで切り込んできたFW片岡花海(3年)がシュートするが、ボールはゴールポスト右をかすめていく。いきなりの失点をまぬがれた十文字は同10分、コーナーキックからFW氏原里穂菜(3年)が打点の高いヘディングシュートを決めて先制する。

つづく18分には左スペースにパスを引き出した片岡が中へ折り返す。ゴール前でMF本田悠良(2年)がスルーすると、ボランチの位置から走り込んできたMF早瀬彩来(3年)がダイレクトで右足を振り抜くが、十文字GK長谷川想(3年)がキャッチ。聖和学園が得意とする形からフィニッシュに持ち込まれたが、ゴールを割らせない。十文字の追加点はその直後のことだった。氏原が右から左へ大きくサイドチェンジパスを放つ。これを受けたMF早間美空(3年)がマークする相手をかわしてゴールネットに突き刺した。



幸先よくリードした十文字だったが、前半終了間際にキャプテンのMF野口初奈(3年)が負傷。ピッチに倒れ込み、担架で運ばれて交代を余儀なくされた。選手層が厚く、またシーズンを通じて多くの選手が複数ポジションをこなせるため、大きなほころびは生まれなかった。それでも攻守において、要となっていた野口の不在は小さくなかった。

後半は相手に押し込まれる時間も多く、一進一退の攻防に。後半31分には3度つづけてコーナーキックを獲得する。DF岡田恭佳(3年)の二度にわたるヘディングシュート、MF三宅万尋(2年)のポスト直撃のシュートなど、ダメ押しの3点目を奪うことはできなかった。それでも相手の攻撃を無失点に抑え、完封勝利を飾った。