[宮城県新人戦]「シュートはコース」シュート練の成果が1G1A、聖和学園MF本田悠良が2連覇に導く
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令和4年度 宮城県高等学校サッカー新人大会(女子の部)は11月19日、みやぎ生協めぐみ野サッカー場で決勝が行われ、聖和学園と仙台大学附属明成が対戦。前後半に1点ずつ奪った聖和学園が2−0で勝ち、2年連続15度目の優勝を飾った。聖和学園は1月に福島県相馬市で開催される東北新人戦に出場する。

開始直後の前半2分、仙台大明成は左SB狩野真穂(2年)がサイドチェンジのパス。このボールを受けたMF斎藤瑞希(2年)が右サイドを駆け上がり、シュートを放つ。いきなりの決定機だったが、シュートは枠を越えていった。
その後も一進一退の攻防はつづく。仙台大明成はコンパクトな守備陣形を敷き、集中した守備から奪ったボールを素早く前線へ送る。対する聖和学園は自陣でボールを回しながら攻めの糸口を探す。ボールを失えば素早い寄せで奪い返し、相手の高いDFラインの裏を突いていった。
その守備が奏功したのが前半31分。聖和学園は前線の選手がプレスをかけると、相手GKがけり出したボールをMF本田悠良(2年)がカット。「自分とマッチアップする選手が来たんですけど、落ち着いてかわしてシュートを撃てた」と、左足で冷静に打ち込み、ゴールネットを揺らした。
仙台大明成もその2分後、狩野が左サイドからFW齋藤恵依(2年)とのパス交換でペナルティーエリアに切り込みシュート。これは聖和GK男鹿藍里(2年)に阻まれる。1−0と聖和学園がリードして前半を折り返す。
迎えた後半、先にチャンスを作ったのは仙台大明成だった。後半12分、左サイドを狩野がえぐって折り返すと、齋藤恵からのパスに抜け出したMF鈴木紗来(2年)がゴールネットを揺らすが、オフサイドの判定でゴールは認められない。その10分後には競り合いのこぼれ球に齋藤恵が飛び込むが、体を張ったGK男鹿のブロックでコーナーキックに逃れる。
この奮闘に聖和学園の攻撃陣も応えた。後半29分、自陣からつないだボールをMF遠藤瑚子(2年)が左サイドへ展開する。このスペースに走り込んできたのは本田。遠藤と左右のポジションを入れ替わっていた本田が左サイドを駆け上がり、中央のFW米村歩夏(2年)にパス。米村は対峙するDFを冷静にかわして、左足でゴールにけり込んだ。
「カットインしてシュートを狙おうと思ったんですけど、相手が来ていた。前に歩夏がいてフリーだったので、歩夏に出しました。視野を上げてプレーできたかなと思います」。冷静な状況判断でパスを出した本田、落ち着いて相手をかわしてシュートを放った米村。ゴール前での冷静なプレーがもたらした追加点で勝負の行方はほぼ決した。
「先週、(佐々木)好人先生からシュート練習をみっちりしてもらった。焦って撃っても入らないので、シュートする時のメンタリティーを教えてもらった。落ち着いてないとシュートコースは見えないし、相手の動きも見えない。”シュートはコース”ってずっと言われてて、思いきり撃つけどコースにと言われています」
ファーストシュートを外してしまったことを課題に挙げていた本田だったが、「上手く調節できた」と、得点場面についてはポジティブに捉えている。2点目を決めた米村のシュートも含め、ゴールへパスするかのようにていねいなシュートが勝利を引き寄せた。