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[高校総体]聖和学園との雪辱戦に挑む専大北上、DF金井日和は「FWの特徴を活かすボールを出したい」

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[2023.7.26 全国高校総体1回戦 専大北上 1(4PK2)1 秀岳館]

4年ぶり3度目出場の専大北上(岩手)が秀岳館(熊本)をPK戦の末に下し、初戦突破を果たした。

専大北上が全国大会に出場するのは2021年度の選手権以来、2年ぶり。チームに全国大会出場を経験しているのは、キャプテンのMF白石朝香(3年、五戸スポーツクラブ)ら、4人しかいない。

「ボールを持ってからただ蹴るだけになってしまった。相手のプレッシャーがかかると目の前のことに集中して、焦ってしまうことがあった」(白石)。初戦の緊張も重なったのか、ここまで積み上げてきたプレーをピッチで発揮しきれない。

自分たちのリズムでゲームを進められないなか、相手の攻撃を食い止めながらチームを支えていたのがディフェンス陣である。後半アディショナルタイム7分に先制点を許したが、試合終盤まで無失点に抑え込んでいた。

3バックの一角、DF金井日和(3年、いわてグルージャ盛岡JY)は、「自分を含めて、全国大会が初めての人もいた。まず声を出して、コーチングはもちろんそうなんですけど、励ます声も出せるように自分で意識して出来たところが良かったです」。自身も初めての全国大会で緊張もあったというが、周囲に声をかけ続けた。

その甲斐もあってか、失点から1分後の後半アディショナルタイム8分にFW大野妃菜(2年、水沢ユナイテッドFCプリンセス)の同点ゴールが生まれる。つづくPK戦でも4人全員が成功させて、2回戦に駒を進めた。

2回戦の相手は聖和学園(宮城)に決まった。東北大会決勝では0ー5で敗れ、屈辱を味わった。

「前でプレッシャーをかけて、相手の陣地でボールを奪う回数を増やしたい。そこから上手く攻撃につなげていきたい」と、佐藤徳信監督は約1ヶ月ぶりの再戦を展望する。

ここでも鍵を握るのがディフェンスライン。専大北上は金井とDF高橋莉奈(3年、水沢ユナイテッドFCプリンセス)の左右センターバックからのロングボールを武器とする。金井は3バックの左センターバックを務める。

「自分の持ち味は左足のロングキックだと思っているので、それが今回は余り出せなかった。自分の左足のキックを活かせるように、もっとフォワードの特徴を活かしたロングボールを出せるようにしたい。空中戦とかも何回かは勝てたところもあったんですけど、圧倒できるようにしたい」

専大北上にはスピードを武器とするFW昆野めい(3年、水沢ユナイテッドFCプリンセス)と、安定したポストプレーが持ち味のFW佐藤なごみ(3年、いわてグルージャ盛岡JY)。異なるプレースタイルを持ったフォワードを揃える。彼女たちの特徴を活かしたロングボールを配球し、攻守でチームを支える。