2024年5月27日（月）
第13回関東高等学校女子サッカー大会 3位決定戦
暁星国際 2-0 前橋育英
得点：［暁星国際］岩本未颯（9分）、松谷星来（25分）


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堅い守備をベースにインターハイ出場権をつかんだ暁星国際（千葉）。だが決して、守備的なチームというわけではない。攻撃ではFW松谷星来（2年）とMF芳垣美幸（3年）という二枚看板によるサイドアタックを武器とする。

前橋育英（群馬）との3位決定戦でも両サイドからの攻めを起点にゴールへと迫っていった。

立ち上がりは松谷が配された左サイドから切り崩しを図る。前半2分、3分、5分と松谷が1対1の勝負に挑むが、ここは相手に止められた。つづく6分、右サイドで奪ったボールを左サイドへ展開すると、スペースへ走り込んだ松谷のドリブルからパスを受けたFW杉山咲和（3年）が左足を振り抜く。この試合、初めてのシュートを記録した。

1-0とリードして迎えた前半25分には、松谷がチームの2点目を叩き出した。右サイドから芳垣がセンタリング。これは相手DFに触られたが、こぼれ球に反応したのは松谷だ。左サイドから中に絞ってポジションを取っていた松谷は、素早くマッチアップしていた相手の前に体を入れる。そして左足でゴールネットを揺らした。

「何度か先に触られていたので、自分の中に転がってきて、絶対触るって思って走ったら先に触れた。右で打とうか迷ったんですけど、左で行けると思って切り返して打ちました」と、松谷はシュートシーンを振り返る。

攻撃だけではない。チームが守備に転じると、松谷もプレスバックして守備陣を助ける。相手のサイドバックなどが攻撃参加して自陣ゴール近くまで侵入した時、そこには必ずといっていいほど松谷の姿があった。

「めちゃくちゃきついんですけど（笑）、攻めとかは逆に相手のバックが下がってる。その分上がって、走りには自信があるので、戻って攻めてみたいのは絶対やるようにしてます」（松谷）。

ゴールという結果でインターハイの出場権獲得に貢献した松谷だが、この日の出来に満足はしていない。

「シュートの面ではよかったと思うんですけど、仕掛けるところだったり、自分の良さはまだ出しきれてなかった。全国ではもっと出せるように練習したい」。さらには、「自分たちのチームはセットプレーが強い。自分が縦に仕掛けてコーナーをとって、そこでっていうのをやろうとしたんですけど、相手も警戒してた部分が多くて、うまく自分が縦に仕掛けられなかった」と語る。

前述したように、チームとしてサイドから仕掛ける狙いは明確だった。だが相手も警戒を強めており、簡単には突破をさせてもらえない。1回戦でDF熊原ななみ（3年）がコーナーキックからヘディングシュートを決めるなど、セットプレーからの得点には自信を持っている。チームの強みを活かすためにも、両翼の突破は鍵となるに違いない。