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[インターハイ]自分らしさをピッチで表現したMF田中美優、大商学園を決勝へ導く先制ゴール!

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)
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2024年8月2日(金)
令和6年度 全国高等学校総合体育大会 準決勝
大商学園 2-0 柳ヶ浦
得点:[大商学園]田中美優(4分)、佐藤ももサロワンウエキ(69分)




2年ぶりの決勝に名乗りを上げた大商学園(大阪)。今年1月の選手権でベスト4に入った柳ヶ浦(大分)との準決勝で明暗を分けたのは、それぞれのチームが獲得した最初のコーナーキックだった。

試合の立ち上がり、空中戦に強い2トップをめがけてロングボールを蹴り入れてきた柳ヶ浦がコーナーキックを獲得する。これをしのぐと今度は大商学園にコーナーキックのチャンスが巡ってくる。

前半4分、DF中野梨緒(2年)が左足でゴールに向かうボールをニアサイドへ蹴る。このボールは飛び出した柳ヶ浦GK大山姫星(3年)がパンチングではじいたが、こぼれ球をファーサイドで待っていたMF田中美優(3年)が右足で蹴り込んだ。

「コーナーでファーにこぼれてきた。そこをしっかり決め切ることができたから、自分たちも少しは気持ちもプレーも落ち着いてできたのかなと思います」と、田中は振り返る。

FW佐藤ももサロワンウエキ(2年)の追加点こそ試合終了間際の後半34分まで待たなければならなかったが、ある程度主導権を握りながらゲームを進められた。柳ヶ浦のシュートは公式記録上では1本に抑えている。



2試合ぶりのスタメンに名を連ねた田中は、「まず自分のプレーを出すこと。チャンスメイクだったり、得点はずっと狙ってまいました」と、持てる力をピッチで表現し尽くすことを目標にピッチに立った。

いきなり得点したことで目標はひとつクリアしたが、得点後も自分のプレーをピッチで表現しようと懸命にプレーした。自分のプレーとはすなわち、ボールを持ったら仕掛けること。とりわけカットイン、サイドから中に入っていくプレーには自信を持っていた。

前半18分にはDF太田美月(3年)からのフィードを右サイドで受けると、ドリブルでカットインして左足でシュートを放つ。同35分にも中央でボールを受けると、巧みなボールさばきで相手をかわしながら左サイドまで運び、味方に預けた後もボール回しにかかわる。

「後半止まっちゃうシーンがあったので、後半でもギアアップできるようにしたい」と反省を口にしていた後半も逆サイドからのクロスに走り込んだり、カットインを試みるなど、積極的なプレーを見せている。

「ハードワークはもっと落とさずどんな相手でもできないといけないし、前では得点を取るのが仕事だと思うので、今日はコーナーからだったんですけど、取れてよかったと思います」と、田中は自身のプレーについて振り返る。

この日は後半アディショナルタイムに交代を告げられるまでほぼフル出場した。1回戦は先発してハーフタイムに交代、ベンチスタートだった2回戦は後半開始から出場。今大会、試合を通じてプレーしたのはこの日が初めてである。後半もピッチに立ち続けられたのは、自分のプレーをピッチで表現できた証ではないだろうか。
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