選手権へ再スタートした十文字。 スペイン人指導者ジョルディ・フェロン氏のクリニックで貪欲に学ぶ
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フェロン氏はFCバルセロナのカンテラ(下部組織)出身でラーヨ・バジェカーノ、サラゴサなどラ・リーガ通算242試合に出場。2000年のシドニー五輪ではU-23スペイン代表の一員として銀メダルを獲得している。
引退後はバルサのカンテラでの指導を経て、エスパニョール、エイバルでは女子チームの監督を務めている。1日から十文字高校でトレーニングを行い、4日に予定されている関東女子サッカーリーグ2部の試合でベンチ入りした。

トレーニングは十文字OGでエスパニョール時代にフェロン氏の指導を受けた野口彩佳選手(カセレーニョ)が通訳となり、フェロン氏も日本語の単語を交えながら選手に声をかけていた。
初日のトレーニングセッションではポゼッションのトレーニングを行った。フェロン氏からは「カンポグランデ!」と、何度も声がかかり、逆サイドや狭いスペースから広いスペースなど、ピッチを広く使うことの大切さを説いていた。さらにそのトレーニングを踏まえたシュート練習で締めくくった。
最後に記念写真を撮影して、トレーニングは終了した。だがここからがハイライト。キャプテンの三宅万尋選手をはじめとする選手たちがフェロン氏に駆け寄り、お礼を伝えるとともに質問を投げかける。即席の質問タイムが始まった。それを見た他の選手たちも続々と集まってくる。フェロン氏から貪欲に学ぼうとする十文字の選手たちの姿が印象的だった。
そして4日には1FC川越水上公園メニーナとの関東女子サッカーリーグを迎える。前節は先制したにも関わらず逆転負けを喫している十文字。今節も先制して同点ゴールを許すが、ここから3点を奪って突き放す。4ー1で勝ち、2試合ぶりの勝利を飾った。
同校ホームページによると、「ジョルディさんからの指示によりチーム全体で守備の改善をしました。後半は相手にシュートを一本も打たれることもなく自分たちがボールを握っている時間が多く、やりたいサッカーをすることができました」(一部抜粋)。フェロン氏のアドバイスを受けた後半は、良い守備から攻撃につなげることが出来たという。
インターハイ関東予選で敗退した十文字。選手権予選に向け、フェロン氏の指導がきっかけとなるか。ここからの巻き返しにも期待したい。
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