[選手権]初出場の近江兄弟社、最後まで戦い抜いた80分間に称賛の声が集まる
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第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 1回戦
近江兄弟社 0-17 藤枝順心
得点:[藤枝順心]弦間結月(4分、13分、15分)、藤原凛音(5分、19分)、鈴木由真(12分)、尾辻夏奈(16分、40分、60分)、葛西唯衣(32分、34分)、松本琉那(42分)、永田優奈(49分)、植本愛実(54分、62分、72分)、新宮さくら(77分)
第33回全日本高校女子サッカー選手権は12月29日、三木総合防災公園などで1回戦20試合が行われた。選手権初出場となる近江兄弟社(滋賀)は、大会3連覇をめざす藤枝順心(静岡)と対戦した(試合は40分ハーフ)。
近江兄弟社はCB吉井倫奈(1年)を中心とした5バックを敷く。立ち上がりから相手の猛攻を受け、15分までに5失点を喫した。それでもキャプテンのDF岩瀬好葉(3年)がゴール前で体を張ったプレーを見せるなど、集中を切らさずに守りつづける。守備に重心を置きつつも、前線の選手を狙ったカウンターでゴールへの糸口を探った。
65分にはDF宮本七星(2年)が蹴ったFKに反応してFW西村京花(1年)がスペースに走り込むが、相手キーパーに阻まれる。さらに試合終盤、長身の吉井を前線に上げ、攻撃的な守備を展開しながら、1点を狙う積極的な姿勢を見せた。
試合終了間際の80分には藤枝順心FW新宮さくら(3年)が放ったシュートがゴール前でルーズボールとなる。複数の藤枝順心の選手がこぼれ球に反応しようとする中、GK紀平未来(1年)が飛び込んでボールを抑える。
試合終了間際の80分、藤枝順心のFW新宮さくら(3年)が放ったシュートがゴール前でルーズボールとなり、複数の藤枝順心の選手が反応。しかし、近江兄弟社のGK紀平未来(1年)が果敢に飛び込んでボールをキャッチ。最後の笛が鳴るまで、近江兄弟社は集中力を保ちながら試合をやり切った。
近江兄弟社は体調不良者が出る中、スタメン11人だけで80分間を戦い抜いた。多くのシュートを受けながらも集中を切らさず、タイムアップの瞬間まで全力を尽くした姿勢に称賛が集まっている。
スタンドで観戦した人々からは「試合後、順心の選手が近江兄弟社の応援席に挨拶に行ったら、最大限の声と拍手で何回も『頑張れよー!』とエールをもらいました」といった声も寄せられた。
今大会は原則として各都道府県から1校が出場する形式に変更され、大差がつく試合が予想されて賛否両論となっていた。筆者自身も懸念点が多く、賛同できない部分がある。
しかし、どうするべきかを議論する以上に大切なことがある。それを、最後まで心折れることなくプレーしつづけた近江兄弟社の選手たちと、大差がついても全力で挑み続けた藤枝順心の選手たちから教わった。この大会の意義について、あらためて考え直したい。
2024年12月29日(日)
第33回全日本高等学校女子サッカー選手権大会 1回戦
近江兄弟社 0-17 藤枝順心
得点:[藤枝順心]弦間結月(4分、13分、15分)、藤原凛音(5分、19分)、鈴木由真(12分)、尾辻夏奈(16分、40分、60分)、葛西唯衣(32分、34分)、松本琉那(42分)、永田優奈(49分)、植本愛実(54分、62分、72分)、新宮さくら(77分)
第33回全日本高校女子サッカー選手権は12月29日、三木総合防災公園などで1回戦20試合が行われた。選手権初出場となる近江兄弟社(滋賀)は、大会3連覇をめざす藤枝順心(静岡)と対戦した(試合は40分ハーフ)。
近江兄弟社はCB吉井倫奈(1年)を中心とした5バックを敷く。立ち上がりから相手の猛攻を受け、15分までに5失点を喫した。それでもキャプテンのDF岩瀬好葉(3年)がゴール前で体を張ったプレーを見せるなど、集中を切らさずに守りつづける。守備に重心を置きつつも、前線の選手を狙ったカウンターでゴールへの糸口を探った。
65分にはDF宮本七星(2年)が蹴ったFKに反応してFW西村京花(1年)がスペースに走り込むが、相手キーパーに阻まれる。さらに試合終盤、長身の吉井を前線に上げ、攻撃的な守備を展開しながら、1点を狙う積極的な姿勢を見せた。
試合終了間際の80分には藤枝順心FW新宮さくら(3年)が放ったシュートがゴール前でルーズボールとなる。複数の藤枝順心の選手がこぼれ球に反応しようとする中、GK紀平未来(1年)が飛び込んでボールを抑える。
試合終了間際の80分、藤枝順心のFW新宮さくら(3年)が放ったシュートがゴール前でルーズボールとなり、複数の藤枝順心の選手が反応。しかし、近江兄弟社のGK紀平未来(1年)が果敢に飛び込んでボールをキャッチ。最後の笛が鳴るまで、近江兄弟社は集中力を保ちながら試合をやり切った。
ゴール前で体を張りつづけたふたり。キャプテンの岩瀬が1年生守護神・紀平をねぎらう。
試合終了後、近江兄弟社の選手たちは藤枝順心の選手たちのもとを訪れ、千羽鶴を手渡した。藤枝順心の中村翔監督は、このとき撮影した記念写真に次の言葉を添え、SNSに投稿している。近江兄弟社は体調不良者が出る中、スタメン11人だけで80分間を戦い抜いた。多くのシュートを受けながらも集中を切らさず、タイムアップの瞬間まで全力を尽くした姿勢に称賛が集まっている。
スタンドで観戦した人々からは「試合後、順心の選手が近江兄弟社の応援席に挨拶に行ったら、最大限の声と拍手で何回も『頑張れよー!』とエールをもらいました」といった声も寄せられた。
今大会は原則として各都道府県から1校が出場する形式に変更され、大差がつく試合が予想されて賛否両論となっていた。筆者自身も懸念点が多く、賛同できない部分がある。
しかし、どうするべきかを議論する以上に大切なことがある。それを、最後まで心折れることなくプレーしつづけた近江兄弟社の選手たちと、大差がついても全力で挑み続けた藤枝順心の選手たちから教わった。この大会の意義について、あらためて考え直したい。