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[選手権東北大会]常盤木学園MF髙木沙都、攻守に貢献したボランチ「守備でも攻撃でも貢献できるように」

トピックス Takuma Omori(みなサカ編集長)

2023年10月28日(土)
第32回全日本高等学校女子サッカー選手権東北大会 準決勝
‪常盤木学園 6-1 専大北上
得点:[常盤木学園]菱沼みずき(11分)、髙木沙都(16分)、佐藤瑞希(38分、63分、65分、80+1分)、[専大北上]昆野杏梨(79分)


第32回全日本高等学校女子サッカー選手権大会東北大会は10月28日、Jヴィレッジスタジアムで準決勝が行われた。第1試合では常盤木学園(宮城①)と専大北上(岩手①)が対戦。6-1で勝利した常盤木学園が決勝に進出すると同時に、26年連続26度目の全国出場を決めた。

FW佐藤瑞希(3年、府ロクレディース)が4得点を挙げるなど、好調さを見せる攻撃陣を中盤で支えていたのが2年生MF髙木沙都(2年、東京BARUS FC)である。

前半11分にMF菱沼みずき(2年、東京BARUS FC)のゴールで先制した常盤木学園はその5分後に追加点を奪う。左サイドを駆け上がったSB岡村まどか(3年、ノジマステラ神奈川相模原アヴェニーレ)が佐藤へつなぐ。「瑞希なら絶対パスをくれると思った。それを信じて走りました」と、中盤からゴール前に走り込んできた髙木が押し込んだ。

3-0で折り返した後半、今度は髙木が佐藤の得点をお膳立てする。後半23分、常盤木学園はMF葛西彩(3年、大和シルフィードU-15)が右サイドからサイドチェンジのパスを放つ。中盤からサイドにポジションを移していた髙木が葛西からのパスを受けると、中に切り込んで中央へラストパス。これを佐藤が決めている。

「瑞希が中に入っていって、サイドが空いた。彩なら絶対出してくれると思って、サイドに開いてました。彩が上がったらなるべく下がるようにしてるんですけど、センターバックが安定してるので、今だなって思って上がりました」。



1得点1アシストの活躍を見せた髙木はこの日、葛西とダブルボランチを組んだ。葛西が前に出た際には中盤に残ってスペースを埋め、最終ラインの選手が攻撃参加するとDFラインに下がる。的確な状況判断で守備の綻びを防ぎ、チームのバランスを取ると同時に多彩な攻撃を支えていた。

それでいて、守備一辺倒にはならなかった。機を見た攻撃参加で得点にも絡んでみせる。今大会の2回戦では2得点を挙げ、直前に行われた皇后杯東北大会でもチームが敗れる中で唯一のゴールを記録している。

「今まではあまりシュートを打つことはなかったんですけど、自分からどんどん打っていきたい。それで相手がプレスに来たら、他の人にパスを繋いで、自分でまた打って、チームに貢献できたらいいなと思ってます」。積極的にシュートを狙う姿勢が得点に結びついた。

ボランチを主戦場としながらトップ下やセンターバックもこなす。今後もボランチを中心にセンターラインをまかされることは間違いない。「将来はもっとボランチとしての役割をしっかりして、守備でも攻撃でも貢献できるようになりたい」と、攻守において欠かせない存在としてチームを牽引する。